「ついて来なさい」

エドワードは立ち上がると、庭の中でも鬱蒼と木々の生い茂る場所まで私を連れていく。

そして、錆びた門と朽ちた木の一部を手で撫で、懐かしそうに見上げる。


「18年前、私はオリヴィア逢いたくて、この門によじ登り、この木の枝に足を掛けて、こうやってこの屋敷に忍び込んだんですよ」


エドワードは当時を思い出しながら実演して見せる。


「エドワード、あなたが?!」


穏やかそうなエドワードに似つかわしくないエピソードと、私の目の前でよじ登ってみせようとする彼の格好に私は吹き出してしまう。


「18年も前から『おじさん』ではありませんから。
……ようやく、笑ってくれましたね」



「あ……」



しまったわ。

つい……。



「僕のことはどうか『エド』と呼んで下さい」



エドワードがすごく嬉しそうに微笑む。