【完】俺に惚れとけよ。




「逆に何であんなに格好いいのにときめかないのよ!」


「私、王子様とか特にふたりとも興味ないもーん!!」


「憧れていても叶わない夢よ....」なんてあきれた風に桃乃は言う。




でも、叶わなくても憧れは憧れでしょ?



付き合いたいか、付き合いたくないか。


彼氏にしたいか、したくないかと聞かれたら微妙なところ.....



これは恋愛感情として好きなのかは、自分でもよく分からない。



でも、見てるとドキドキするし、話したいと思うし、好きだって胸を張って言えるし。




「そんな桃乃は好きな人とか、いないの?」



高校に入ってから桃乃の恋バナを聞いたことがない。



まぁ、まだ入学して1年も経ってないから、あまり学校の人とか分からないけど。



「いないわね~、出会いって早々あるものじゃないね。」



告白は何回かされたみたいだけど。



そりゃ、こんな素敵すぎるくらいの容姿だし、男の子にモテモテなのは言うまでもないんだけど。



桃乃はあんまりよくは思ってないみたいで。


「付き合う相手は、私が決める!」と、胸を張って言っていた。