油断してホットティーを飲みながら聞いていたら、危うく吹き出すところだった。


吹き出さなくとも思い切りむせてしまった。




「だ、誰!?」


全然恋沙汰のない桃乃がいきなりの発言。



「ん?えっと、朝日斗真(あさひ とうま。)」


と、名前を言われても、いまいちぴんとこない。


首を傾げて桃乃を見ていると、


「文化祭1日目に、道端に協力してって言ってきた人いたじゃん?」


「あー、あのチャラそうなイケメン?」


「うん。そのひと。」


「.....え?」



桃乃が、あのチャラい人を好き?


もっと、しっかりした人を好きになるのかと思っていた。


「あのあと、少し2人で回ってさ。連絡先交換して、連絡取ってたんだ。」


し、知らなかった.....


あの日から、全然その人の話とか聞かなかったし。