私はあんたと踊れて嬉しいなって、全く思ってないのに。
「俺は嬉しいけど、お前と踊れたこと。」
.....何を言ってるんだ。
でも、斜め後ろにいるため、耳元には言ってくる意地悪で甘い声。
そんな声にドキドキする。
「このまま、俺とずっと踊る?」
「何言ってんの?もう終わるから。じゃあね。」
「優樹菜。俺の方、見て?」
「何でよ。」
こいつは、終わり際に何を言ってる。
もう、違う人と交換するのに。
手を離すのに。
「いいから、早く。」
そう言われ、拒否ができなかった私は、道端が立っている斜め後ろをチラッと振り返りみた。
「あんなやつ見ないで、こうやって俺を見ればいいのに。」
「.....っ」
去り際、私の目をまっすぐ見てそう言うと私の前の女の人のところに言った。
同じようなこと、昨日も言われた。

