「みて!爽やか王子よ!」


「やだ!俺様王子と目があった!!」



朝から黄色い歓声が飛び交うのはもう何ヶ月も続いていた。



高校に入学してから1年生が、半分以上経った10月下旬。




「ちょっと、桃乃(ももの)!めっちゃ格好いい~!!」


「鼻の下のばしてなんて顔してんの、朝から。」




あきれたように私を見据えているのは、私の親友、高橋桃乃(たかはし ももの)。



中学校の時からの付き合い。


何でも言い合える仲。



166センチの長身で、モデル並の細さ。



ストレートで、サラサラの黒髪は、腰まで伸びている。



とても頼りがいがあって、正義感の強いお姉ちゃんみたいな感じ。




私は、安藤優樹菜(あんどう ゆきな)。



ごく普通の女子高生です。



身長は158センチ。


髪の毛は黒髪ミディアムヘアー。



私たちはともに高校1年生の、1年1組。




その他、自己紹介なし。