星夜くん......
私のために、ここまで.....
私の目から、一筋の涙がこぼれた。
「優樹菜ちゃんと、あの女。どっちを信じるんだよ。」
「....」
「優樹菜ちゃんと、あの女。どっちをとるんだよ。」
「星夜.....」
「よく考えろよ。
お前が考えてるよりずっと、優樹菜ちゃんはお前を思って、お前が好きなんだよ。」
「....」
「浮気の提案をしたのは俺だ。優樹菜ちゃんは悪くない。
余計なことして、悪かった。」
星夜くんは、掴んでいた胸ぐらを離し、夏樹に向かって頭を下げた。
「優樹菜ちゃんは優しいから、俺の案にのってくれただけだ。
責めるなら俺を責めてくれ。」
私は、その場から走り去った。

