【完】俺に惚れとけよ。




「優樹菜ちゃんも、牛になっちゃうよ?」


「ふふっ。」


ひんやりと冷たい体育館のステージの床。


私と星夜くんがしゃべらないと、シーンと静かだ。


右手に違和感。


隣で寝ている星夜くんの手だ。


星夜くんが、私の手を寝ながら握っている。


私は、振り払うことも、握り返すこともしなかった。



「優樹菜ちゃん。」


「ん?」


「俺、本気で優樹菜ちゃんが好きだからね?」


「....」


「今でも、優樹菜ちゃんが好きだよ。ちゃんと、女の子として、優樹菜ちゃんが好き。」


なぜ、今そんな告白をしたのか私には分からなかった。


私は、何も言うことができなかった。


なんて言えばいいのか、頷けばいいのか、首を横に振ればいいのか。


分からなかった。