だって、ふつうはしなくない?
夏樹は星夜くんが私を好きって知ってたんでしょ?
あの話しぶりからしたら。
それなのに、わざわざ私に気持ちを伝える時間を伝えるなんて。
夏樹が優しいとしか思えない。
「るせーなー!んなんじゃねぇから!」
幼なじみだし、星夜くんのことを知ってるからこそ、あんなこと言ったんでしょ?
幼なじみ思いで、優しいんだ。
「照れちゃってー!」
「るせー!帰るぞ!」
あーあ、拗ねた。
でも、拗ねたところも可愛い、なんて。
きっと、図星だったんだろうな。
だからあんなに動揺して。
「何1人でニヤニヤしてんだよ。」
「べっつにぃ?」
帰り道、そう夏樹に指摘された。
なんか、夏樹の新たな一面が見えた気がして。

