【完】俺に惚れとけよ。




「本当は、さ、自分でも分かってるんじゃない?」


「......うーん.....」


「私には、優樹菜の素直な気持ち教えて?」



素直な気持ち、か......


ずっと、ありえないって言い聞かせてきた。



だって、考えられなかったから。


最低最悪な人だった。



2回も裏切られて、訳の分からないこと言われて。



学園の王子様だって、みんなからちやほやされて。


そんな人が、私を好きだって事も。


そんな人を、意識してるってことも。



全部、私にはあり得なくて、考えられなくて。


でも、本当は、逃げていただけかもしれない。


自分のことが分からないって、そんなこと思ってた。



でも、本当はずっと前から分かってたのかもしれない。


自分で自分の思いを消していたのかもしれない。



自分で隠していたから、分からなくて、見つからなくて。