【完】俺に惚れとけよ。




電車に乗ったときも、2人席に隣同士で乗り、ずっと手を繋いでいた。


夏樹の手は大きくて、温かくて、優しくて。


そんな手に繋がれていると、とても安心できたんだ。


ずっと、その手を離さないでほしいと、そう思ってた。


電車を降り、家に帰る。


何も言わず、家に送っていってくれる夏樹。


本当は申し訳ないし、断りたいんだけど、断ったらきっとまたなんか言われる。


それに、まだ一緒にいたいのも事実だし。


夏樹の優しさに甘えることにした。



家まで送ってくれた夏樹。


「そんな、寂しそうな顔すんな。また会えるから。」


「べ、別にしてない!」


「はいはーい!今日はありがとうな!また学校でな!」


夏樹は、来た道を戻っていった。


本当は、ちょっぴり寂しかったなんて、いえる訳ないんだけど。