「優樹菜ぁ、見とれてるのもいいけどそろそろ帰るよ~。」



そんな優樹菜の声で、私は渋々立ち上がった。



チラッと星夜くんを見ると、


「またね、優樹菜ちゃん。」


と、手を振ってくれた。



「桃乃。」


「ん?」


「私今日死ぬかも。」


「は?」



いきなり意味不明な発言をした私に、あからさま怪訝そうな桃乃。



だって考えてよ。


朝から王子様との接点ありすぎじゃない?



これだけいいことが続いたら、このあと大きな悪いことが起きそうな予感するでしょ?



だからもしかしたら、不慮の事故とかで......



「優樹菜に限ってそれはないから安心しな。」


「え、なんで?」



気持ちがいいほどスパッときられてしまった。



「優樹菜、不死身そう。」


「......なんでよ!」