「浮かない顔。何かあった?」


「え?そ、そう?何にもないよ?」


無理にごまかす。


星夜くんに心配かけちゃうだなんて、何やってるんだろう、私。



「優樹菜ちゃん。」


そう立ち止まった星夜くん。


何だろうと思うと、そのままゆっくり顔を近づけてきた。



え、な、ちょ.....


これは、もしかする.....よね.....?



唇が触れそうになったとき。


「いや!」


私は星夜くんのことを押した。


あ、あれ、私.....


それは反射的だった。



「ご、ごめん......」


な、何やって......私....


星夜くんの顔を見ることができなかった。