私の心の中に開いてしまった穴を埋めてくれているようだった。



でも、何か足りないってことを気づいていないわけではなかった。


星夜くんと一緒にいられて楽しいはずなのに。


幸せなはずなのに。


なんか、物足りなくて。



心の穴が、すべて埋まっているような感じではなくて。


何かが私の中で足りない気がした。




△▼△▼


今日もたまたま時間が合ったため、星夜くんと下校。


隣には星夜くん。


それなのに、なぜこんなにも気持ちが晴れないのだろうか......



「優樹菜ちゃん?」


私の顔をのぞき込んできた星夜くん。


「ん?どうかした?」


「そんな無理して笑わないでよ。」



切なそうに星夜くんは言った。


無理してたかな、私。