【完】俺に惚れとけよ。





「あいつにはあんな優しい顔すんのに、俺にはいつも強気だよな。」


そう言うと、


「.....っ....」


指先で、私の首筋をスーッとなぞった。


ゾクッと背筋が伸びる。



「あんな奴のどこがいいんだよ。」


「や、やめっ....」


「あいつはお前の、こんな色っぽい顔見たことないんだろうな。」



とても楽しそうに、夏樹は言う。


この状況を、夏樹は楽しんでるんだ。



「せ、っ、いやくん、とのことは、あんたに関係ないっ、でしょ!」


「大ありだな。」


「.....な、なんでっ....」


「俺がお前を気に入ってるからだ。」


そんなの、根拠になってない!


夏樹が私を気に入る理由もわからない。



「なぁ。」


「な、なにっ....」


「好き、つったら、どうする?」


「誰が?」


「俺が。」


「誰を。」


「お前を。」


「あり得ない。」


「だろうな。」


何を言ってんの!


冗談も顔だけにしてよね!