【完】俺に惚れとけよ。







「最近、ずっと不機嫌で私のこと無視してたくせに!」


そうよ!


私が話しかけてもことごとく無視したくせに!


なのに、何でこんなことになってんの!


何でこんなことしたの!



「なに、俺に無視されてたこと気にしてたの?」


「は、はぁ?」


なぜか勝ち誇った顔をした夏樹。


何を言ってるの。



「俺に無視されて、寂しかったの?」


「そんなこと一言も....」


「ふーん。」


「な、なによ。」


なによ、その顔は。


その『強がっちゃって。』みたいな顔。


強がっても何でもないからね!?



事実を言っただけだからね!?



「じゃあ、教えてやろうか。」


「お、教えなさいよ。」


「気にくわなかったんだよ。」


「な、何が。」


「全部がだよ。」


グッと顔を近づける夏樹。


夏樹の息が、鼻にかかるのがわかる。



「お前が、あいつに向ける笑顔も、優しさも、全部が気にくわねーんだよ。」



夏樹は“あいつ”って言ったけど、それが星夜くんのことだってすぐにわかった。