わかってたから。
近くにいるってわかってたから、夏樹の方を向きたくなかったのに.....
「お前、なんて顔してんの。」
「へ、変顔でもしてるって言いたいわけ??」
「ふっ....その顔、誘ってるようにしか見えねーけど。」
「.....っ!さ、誘ってない!」
こいつの発言には本当に困ったものだ。
私、こいつと一緒に生活していって、長生きできるのだろうか。
今だって、ドキドキとうるさい心臓。
そのまま心臓が止まってしまうんじゃないかって不安になる。
「誘ってない割に、顔変わってねーよ?」
「し、知らないわよ.....」
鏡があるわけじゃない。
自分が今どんな顔をしてるのか、わかるわけがない。

