他の人に気づかれる前に、桃乃とそのテーブルに向かって歩き出す。
「あ、どーぞ!」
私たちに気づいた男子生徒がそう、声をかけてくれた。
「ありがとうございます。」
2人に変わって私と桃乃が座る。
タオルとケータイをテーブルに置き、カウンターに向かう。
カウンターで私はきつねうどん、桃乃は生姜焼きという、何とも女子力のないものを頼み、テーブルに座った。
「「いただきまーす!」」
ふたりで手を合わせ、頼んだものを食べる。
「おいっしー!」
「人気な理由が分かるね!!」
入学して、初めて学食を食べたけど、ものすごく美味しかった。
癖になりそう。

