【完】俺に惚れとけよ。




私のこの“王子様Love♡”ストーリーを聞いてくれる人は、桃乃しかいないと思うし。



クラスはいきなり発狂し、いきなり泣き出した私を不思議そうに見つめている。



そんなクラスに気まずさを感じながらも、じーんとさっきの出来事を思い返す。




頭の中で何度もさっきの光景がリピートされる。



そして脳裏に焼き付かれた星夜くんのあのスマイル。



私......もう死んでも後悔ない。



だって、憧れの星夜くんにあんなスマイルを向けてもらって。



星夜くんファンの中には、2人きりで遊んだりする人とか普通にいるらしいけど、私に星夜くんを誘う勇気なんてないから。



たかが笑顔を向けられただけで、この喜びようなのです。