私の名前を呼んだ桃乃に、まるで壊れて錆びついているロボットのように首を向けた。
「わ、わわわ、わ、わわ.....」
「ぶっ.....日本語しゃべって.....くくっ.....」
何がおもしろかったのか、吹き出した桃乃。
でも私はそんなことどうでもよくて。
「......せ、せい、星夜くんが......」
「うん、星夜くんが?」
「最後......笑いかけてくれた......」
「優樹菜に?」
「うん.....」
そうなんです!!
星夜くんが隣の席の子に話しかけてるところを私はガン見していて。
こんな近くで見たことなかったから、見とれてた、って言うほうが合ってるかな?
それで、話が終わったあと星夜くんがチラッとこっちを見て、目が合って、ニコッて........
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ゆ、優樹菜!?」
私のテンションは最高潮になった。
桃乃の肩をガシッと掴んで、これでもかというほど揺らした。
「優樹菜!痛いって!!」
「だって、だって!笑いかけてくれた!王子様が笑いかけてくれたぁ!!!」
私のテンションはもう抑えが効かなくなるほどあがった。

