ちょっと待って。
そんなこと、急に言われても無理だよ。
そうじゃなくても、今は匡史のことで頭がいっぱいなのに.........
その時、そう遠くはない距離から「カシャン」と何か落ちる音が聞こえた。
え? やだ。誰かに見られた?
嘘でしょ?
お願いだから広めないで!!
何故だか咄嗟にそう思ったのは、匡史の気持ちを考えたからなのかもしれない。
だけど、私のその願いは即座に打ち砕かれた。
駆け足で去って行く音がして、そっちへ様子を見に行った立原くんが何かを拾った。
それを見て、様子を伺っていたのは匡史だとすぐわかった。
だって、それは私とお揃いのストラップに付いているビーズの部品だったから。
匡史はいつも、それを制服のポケットから垂らしていた。
引っ掛けちゃうよって何度注意しても、まったく聞く耳を持たなかった。
私の言うことを聞かないから、最後の最後に、こんなカッコ悪いことになるんだよ。
ホントにダメなやつ。
素直じゃないし、可愛くない。
でも、それでも..........匡史が好き。
私は、やっぱり匡史がいい。
そう思ったのなら、その場ですぐ追いかけるべきだった。
この時、つまらない意地を張らず、素直になれば、匡史を呼び止めることができたのかもしれない。
そんなこと、急に言われても無理だよ。
そうじゃなくても、今は匡史のことで頭がいっぱいなのに.........
その時、そう遠くはない距離から「カシャン」と何か落ちる音が聞こえた。
え? やだ。誰かに見られた?
嘘でしょ?
お願いだから広めないで!!
何故だか咄嗟にそう思ったのは、匡史の気持ちを考えたからなのかもしれない。
だけど、私のその願いは即座に打ち砕かれた。
駆け足で去って行く音がして、そっちへ様子を見に行った立原くんが何かを拾った。
それを見て、様子を伺っていたのは匡史だとすぐわかった。
だって、それは私とお揃いのストラップに付いているビーズの部品だったから。
匡史はいつも、それを制服のポケットから垂らしていた。
引っ掛けちゃうよって何度注意しても、まったく聞く耳を持たなかった。
私の言うことを聞かないから、最後の最後に、こんなカッコ悪いことになるんだよ。
ホントにダメなやつ。
素直じゃないし、可愛くない。
でも、それでも..........匡史が好き。
私は、やっぱり匡史がいい。
そう思ったのなら、その場ですぐ追いかけるべきだった。
この時、つまらない意地を張らず、素直になれば、匡史を呼び止めることができたのかもしれない。

