< 絶対に遠慮はしない >



ついに言ってしまった。

と言うか、押し込めていた気持ちが勝手に漏れちゃったっていう感じ?


でも、ああいう偶然の産物みたいなカタチじゃなきゃ、きっと言えなかっただろうから、あれはあれで良かったのかな。

スッキリはしたけど、まだ当分は気持ちを伝えるつもりがなかったから、会社に行くだけでも、いろいろと心の準備が間に合わない。


昨日はあのまま二人で黙り込み、しばらく抱き合った状態でいた。

おかげで別れ際は、恥ずかしさで、何となく須賀くんの顔が見られなかった。


辛さに耐え切れなくなって勢いで胸に飛び込んじゃったから、最初の方はただひたすら切ないだけだったけど、だんだん冷静さを取り戻すに連れ、自分がしていることの大胆さに気付いて顔から火が出そうになった。

だって、だって、こんなのあり得ない。

ちゃんと伝わってるかどうかわからないけど、ついでに心の内まで明かしちゃってるし..........


とにかく昨日の夜は、かなりのレベルで予定外の連続だった。

須賀くんが、まさかこのタイミングで、陽奈さんのことを話すとは思ってもみなかった。


正直に全部言ってくれたのは嬉しいけど、やっぱり辛い。

本当にお義姉さんのこと、愛してるんだなって、話してるの見て、改めて思っちゃったし。