「それよりも、歩夢は坂下君やろ〜?」


ニヤニヤしながらあたしに聞いてくる奈美。


「うん、けどなんもないから!!


付き合ってるとかほんまにないから!」



「怪し〜」


奈美が幸希君と自由行動するって聞いたから、流れで拓人とまわることになった




そして、奈美が怪しむような進展は一切ない。


登下校は一緒にするけど、それ以外は連絡を取り合うこともない



あの日公園で言われたことが嘘かのように、いつも通りの生活が続いている。



「坂下君は多分色々我慢してくれてるねんから、歩夢がそろそろ応えてあげないと!!」



「どうゆうこと!?」



奈美はたまにわけがわからんことを言う。



「この鈍感〜」


「鈍感ちゃうし!」


そして、最近鈍感と言われることが多くなった。


あたしは決して鈍感じゃないもん!