「ただいまー!って何いちゃついてんの?」



にやりと笑うリコ。
あたしたちは体勢をなおす。


ヤヨはスマホを奪うのを諦めた様子。
完全勝利。
はい、保存。



「もうみんな来るのか?」


「そのうち戻ってくるよ」


「リコの肌つめたーい。きもちい」

「あ。芙祐シャツ脱いだんだぁ」

「うん。恥じらい捨てたよ」


「あはは。なにそれ?」


リコにぺっとり。
ひんやり気持ちいい。


「ってもう芙祐、暑いよぉ~!」


「えー、人間保冷剤なのに」


「弥生にくっついときなってぇ」


「ヤヨは人間ホッカイロになってるもん。たぶん」


「あつーい!でも芙祐ふにゅふにゅで気持ちいい~。あ……弥生も味わう?」


にいっと笑うリコ。



「いらねえよ」



なんてやつ。


「失礼なネコちゃんですねー」


そういってほっぺつついたら、Tシャツ投げられた。



「服着とけ。貧乳」


「ひん……。」


にゅう。



投げられたシャツを着た。
迷わず着た。



「弥生、芙祐わりとショック受けてるよ」


「いんだよリコちゃん、事実だからね」


こんなものを晒したのが悪かったんだからね。


Bカップマイナス。根性で寄せ集めた執念のBカップだからね。


「芙祐なにしてんのー?」


「バストアップ体操」


「弥生、謝んなよ。どうせ芙祐に服着せたかっただけで」「ただいまー!」


全員戻ってきてテントぎゅうぎゅう。


お昼ご飯は焼きそば。



キャベツにはバストアップにいい成分があるとか、ないとか。


「弥生、謝りなよぉ」


「いんだよリコちゃん」



見栄のBカップを本物のBカップにするからね。


ここぞというとき。
未来のダーリンに貧乳って言われるのやだもんね。