「別に謝ることじゃねーだろ」 「でも……」 「まぁ、俺も悪かったし」 そう言って、しばらくの沈黙。 ま、まぁ確かに、ボロボロに言われましたけども。 でも、そこで終わるわけじゃなくて、最後まで話を聞いてくれたじゃない。 この人のことで分かるのは、靴の色で同じ学年だということだけ。 綺麗な顔をしているのに、無表情というか……。何を考えているのかが、全く読めない。 「あんたさ」 そんな彼が、私より先に沈黙を破った。