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次の日になり、眠りから覚めるや否や、
ゼロは首を傾げてテントの周りの地面を見た。
「この大きさの魔獣は単独で行動することもあるのに、あれだけの群れで移動してたのは、なんか引っかかるなぁ…。」
地面には何頭もの獣の足跡がくっきりと残っている。
「なんだか、嫌な予感がするな…。」
ゼロはそう言うと、テントをしまって、ゆっくり背伸びをした。
樹海は相変わらず静かで、冷たい空気が流れている。
私は周りを見渡して深呼吸をする。
明日にはこの森を抜けることができるんだ。
私はそれしか考えられなかった。
そろそろ旅の食料も底をつく。
「行くか、フィオネ。」
ゼロは私の隣に前に立って歩き出した。
その時、私の耳に、遠くから叫び声のようなものが届いた。
「ねぇ…何か聞こえない?」
私の言葉に、ゼロも周囲へ神経を研ぎ澄ます。



