私は、ゼロの方を真っ直ぐに見つめて口を開いた。
「ねぇ……ゼロ。」
「ん…?」
「元の体に……戻りたいよね?」
私の問いかけに、ゼロは無言で頷いた。
私は、それを見てゼロの瞳から目を逸らさずに言い放った。
「ゼロ……。
私を“容れ物”にして、魔法を解いて。」
「!」
その瞬間、ゼロがぴたり、と動きを止めた。
藍色の瞳を大きく見開いて、私を見る。
「な……何言ってんだよ。
そんなこと…しないって言ったよな?」
ゼロの声から動揺しているのが感じられる。
「俺は、元に戻りたいとは思うけど、
フィオネを犠牲にしてまでそうしようとは思わねぇ。」
私は、小さくそう呟いた彼の手を握って、言った。
「大丈夫、ゼロ。耐え切れるっていう保証はどこにもないけど、今ならまだ私の魔力がたくさん残ってる。
今しかないの。ゼロ。
私を信じて?」



