私は、はぁ、と大きく息を吐くと
きっ、と前方の森を見た。
大きな魔力がぶつかっているのを感じる。
ナイトメアとガーディアンが戦っているんだ。
私も、なんとか二人の力になりたいけど
オーランドの末裔だからといって、ナイトメアに効く必殺技なんて持っていない。
それどころか、自分がどんな種類の魔法を使えるのかどうかも知らない。
私が今持っているのは、並外れた量の魔力だけだ。
でも、とりあえず二人に合流して、ナイトメアに魔法をかけなくてはならない。
……ここまで来たら、理屈なんて関係ない。
やるしかない!
その時、私の進んでいた道の先から、
どしん!という大きな音が聞こえた。
地響きも、し始める。
「急がなきゃ……!」
私は瞳を輝かせながら素早く足を運んだ。