鋭い爪が彼の体を切り裂く。
赤い鮮血が闇夜に飛び散った。
思考が停止して、目の前が真っ暗になる。
頭を鈍器で殴られたような衝撃が私の体に走った。
その時、私の前のシルエットが、ぐらり、とその場に崩れ落ちた。
ゼ………ゼロ…………?
「ゼロ!!!」
私は彼を抱き起こす。
彼の胸には、鋭い爪跡がついていて、切り裂かれた服の間からは、赤い液体がにじんでいる。
それを見た瞬間、血の気がさっ、と引いた。
体の温度が一気に下がる。
ジンや、ブラッドたちも目の前で起きたことを把握しきれていない。
ただ、理解が出来ないような顔で私たちを見つめている。
「ゼロ!…ゼロ!!」
私が必死に呼びかけると、ゼロがゆっくりと目を開けた。



