ナイトメアは、ついに
壊れた塚の前に座り込んでいる私を見た。
その瞬間。瞳が、らん、と輝く。
どくん!
私はその視線に身動きが取れない。
恐怖感のせいでもあるが、さっきの魔力の放出のダメージがまだ残っている。
体が石になったように感じる。
〝見つけたぞ……オーランドの血を引く者よ!〟
ナイトメアが、カッ、と私に向かって牙をむいた。
「フィオネ!逃げろ!!!」
レオが私に向かって叫ぶ。
だめだ…!
足に力が入らない。
次の瞬間、ナイトメアは私に向かって鋭い爪を振り上げた。
…走って逃げようにも、もう間に合わない。
こんな時に限って、走れないなんて…!
走ることだけが取り柄だったのに
…殺される!!
そう思った瞬間、目の前に影が現れた。
私をすっぽりと隠すその影は、“あの日”の闇町で私を庇ってくれた背中と重なった。
「ゼ………………!」
彼の名を呼ぼうとした瞬間。
ナイトメアの爪が彼を襲った。



