ルナータは、そんなゼロを横目に、
空を見上げる。





「お仲間さんの到着はまだみたいだな。」





ルナータの言葉に、ゼロは無言のままだ。






私も上空を見上げたが、人影らしきものはない。



魔法を使ってゼロのように飛んでくるなら魔力の光をまとって来るはずだ。






ジンたちはどうしたのかな…。




後から合流する作戦なの…?






まさか、ゼロが一人だけで乗り込んできたの?








私は心配してゼロの顔をじっ、と見つめる。







すると、ゼロは私の瞳を見て


「絶対助けてやる。………少しだけそこで待ってろな、フィオネ。」


といつもの調子で言った。








その言葉に私は、ふっ、と体の力が抜ける。





彼の優しい声を聞いた瞬間、安心したのだろうか。









……ゼロが…来てくれた…。







心の中で、そう呟く。