「やはり、お前が私の探し求めていた人材らしい……!」
ルナータは、私に向かってゆっくりと手を伸ばした。
“逃げなきゃ……!”
頭ではそう分かっているが、体がついていかない。
鼓動がどんどん速くなる。
私は、ぎゅっ、と目をつぶった。
「…っ!」
その時、ルナータの小さな声がして、周りの空気が変わった気配がした。
目を開けると、ドロシーが瞳を輝かせて、ルナータを睨んでいる。
「フィオネさんに…一体何をするつもりですか…!」
彼女の体からはどんどん深青の光が溢れてくる。
ドロシーが、魔法でルナータの動きを止めているようだ。
私は、さっきの魔力の放出で体にまだ力を入れることが出来ない。
ルナータは、ぐるり、とドロシーの方へと無理やり首を動かした。
「……邪魔をするな……!」
ルナータの低い声が響き、奴はドロシーの方をギッと睨んだ。



