「その事態だけは、俺が絶対止める。」
はっ、とその場の空気が変わった。
ゼロはいつもの表情のまま、言葉を続けていく。
「ルナータは絶対、俺が捕まえてみせる。
なんとしてでも、俺のもんにしてやる」
それは、“元に戻るため”。
同時に、国を守るためでもあった。
ゼロは、今までの少年として生きてきた時間を取り戻さなくちゃいけない。
ルナータを、“容れ物”にして。
“奴を捕まえる。”
それは、ここにいる誰よりも、ゼロの言葉がいちばん重みを持っていた。
ジンが、「そうだよな。」と、ゼロを見ながら言った。
ゼロは強い意志を瞳に宿したまま、頷く。
ブラッドは、その言葉を聞いて、何かを
決心したかのように真剣な瞳をすると、
私たちを見回して言った。
「当日は町の各所と、塔にそれぞれ配置して、奴が現れることに備えよう。
塔からは丘の監視もする。
万が一、地響きが再発した場合は、俺とドロシーで食い止める。」



