その時、ふいに、暖かい光が私を包んだ。




『フィオネ…。すまない。一人にして』




ジェノバの声が聞こえる。




「ジェノバ!!」



『本当にお前は世界一の娘だ。たとえ血が繋がっていなくても。嘘の家族だとしても。


お前は自慢のわしの娘だ。』




「ジェノバ……!私も………。私も、ジェノバは最高の家族だよ!!」





ぱぁ、と今までのジェノバとの思い出が心の中に流れてくる。




ジェノバ…ありがとう。


ありがとう……!!




私は涙をこぼしながらゼロの背中に顔をうずめる。




「ゼロ……。」



「ん?」



「あなたは自分を孤独だというけれど、あなたの魔法はとてもあたたかいわ。」




私の言葉に、ゼロは少し驚いたような顔をして、それからふっ、と笑った。





「…そりゃ、どーも。」





一面の星空にゼロの魔法がいつまでも輝いていた。