「そういえば、ゼロが朝から出掛けているみたいなんだけど、どこに行ったのか知らない?」
私が尋ねると、ジンは腕組みをして「うーん」と考え込んだ。
「僕はあの“黒マントの男”を探してるんだけど…。
ゼロもそうなんじゃない?憶測だけど。」
“黒マントの男”という言葉に、ピクリ、と反応する。
そうだ……。
昨日のことの後、姿を消してしまってから行方が分からないんだ。
あいつは何者で、目的は何なのだろう。
魔獣達を町に引き寄せられる点でいうと、ジンと同じか、それ以上の魔力を持っていることは確かだ。
ジンは、辺りを見回しながら言った。
「奴は魔力を隠すのが上手いみたいだ。
姿を自由自在に消したりできるし、相当上級の魔法使いだろうね。」
王の血を引いているとしたら、当然のことだ。
早く見つけないと、また大きな事件を起こされても困る。



