私は、ジンの方を見て尋ねた。
「ゼロは?大丈夫なの?」
すると、ジンは微笑んで「心配しなくても大丈夫だよ。」と私の頭を撫でた。
「ゼロはカトレアさんの宿屋の方に寝かせてるんだ。
……回復にはまだかかりそうだけどね。」
魔力が制限をされている少年の姿で、あれだけの魔法を使ったんだから
体がついていかなくて当然だ。
私は、ゆっくりと起き上がった。
「町は?大丈夫だった?」
ドロシーがこくん、と頷く。
「ジンさんたちのおかげで町には傷一つありません。
フィオネさんも、ありがとうございました。」
ぺこり、とお辞儀をするドロシーに、
ジンもお礼を言いながら笑っている。
「ドロシーのおかげで丘は静けさを取り戻したようだ。…助かったよ。」
ジンは、真剣な顔つきで続ける。
「それにしても……あの黒マントの男をみすみす逃してしまったことは僕のミスだね。
…あいつが町を襲わせようとするとは。」



