数秒の沈黙が続き、ようやく俺の言葉の意味を理解したジンが、俺に向かって叫んだ。
「お前何考えてんだ!…死ぬ気かよ?!」
「待ち伏せして結界を張れない以上、上空から群れ全体を攻撃するしかねぇだろ。
…もうそれしか方法はない。」
シャボン玉からもドロシーの驚いた声が聞こえる。
『ゼロさん、飛び降りた後はどうするんです?
自力で浮遊魔法を使って飛ぶつもりですか?!』
ドロシーの言葉に、俺はジンの方を見て答える。
「俺がこの体で奴らを全部倒したら、多分もう魔力は残ってねぇだろう。
ジン、俺を空中でかっさらってくれ。」
ジンは、目を大きく見開いて俺を見た。
口も少し開いている。
「俺の浮遊魔法は、もって三十分って言っただろう?ここに来るまででもう二十五分は過ぎてる!
もし、魔力が途中で切れたりしたら…。」
ジンの言いたいことは続きを聞かなくても分かった。
「大丈夫だ。俺はお前の力を信じてる。」
何が大丈夫なんだよ。と、ジンはいつもの冷静な表情とは違う動揺した顔で言う。
その時、今まで黙り続けていた“相棒”の声が聞こえた。
「ジン。……大丈夫だよ。
ジンなら、絶対できる。
…ゼロを信じて。ゼロの魔法の力はあなたが一番よく知ってるでしょう?」



