「ジン!」
俺はジンの襟を強く引っ張った。
ジンは手綱を引かれた馬のように
「っぐ?!」と、止まった。
「なんだよ、一体?!」
「もっと高度を上げろ。」
ジンは驚いたように俺を見た。
「お前、何をするつもりなんだよ?」
「いいから、時間が無い。俺を信じろ。」
ジンは、少し迷うような素振りを見せてから、ぎゅん、とスピードを上げて上空へと舞い上がった。
どんどん雲に近づいていく。
魔獣達の群れの全体が見下ろせるまで上がったところで、俺はジンの背中から体を起こした。
「お…おい!?馬鹿、落ちるぞ!」
ジンが驚いたように、俺の足抱えている腕の力を強くした。
俺は、地上の群れを見下ろして
静かに口を開いた。
「ジン。」
「ん?!」
「俺をここから投げろ。」
…………………。
「はぁ?!!!!」



