想像していたが、やはり目で確かめると現実感が増す。
俺は、いなくなられてもしょうがないことをしたんだ。
傷つく資格もない。
でも……。
…思ってたよりも……
…辛い……な。
俺は、テーブルの上を見る。
そこには、中身の入っていないココアの粉の袋が置いてあった。
フィオネ………。
彼女の顔が、ふと、頭をよぎった。
すると、ガチャ、と扉の開く音がした。
カトレアか?
「悪いな、金はしっかりと払うか……ら……………」
俺は扉の方を振り向いて言葉を失った。
綺麗なエメラルドのような碧色の瞳と目が合う。
「……やっと帰ってきたのね?ゼロ。」
それは、俺がずっと聴きたいと思っていた声だった。
《ゼロside終》



