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《ゼロside》
願いの塔で、二回寝た。
と、いうことは、今日が“期限日”だ。
俺はゆっくりと布団から起き上がる。
「そんな固いところでよく眠れてるんですか…?ベッドで寝ても良かったのに。」
ドロシーが俺の方を覗き込んで言う。
「勝手に押しかけといて、ベッドまで占領するなんて、そんなことしねぇよ。
俺のこと、部屋に泊めてくれるだけでありがたいのに。」
俺がそう言うと、ドロシーは「ジンさんはいつもベッドで一緒に寝て絵本を読んでくれるのに。」と言った。
あいつ、こんな少女にまで手を出しやがって。
…手は出してないか。
「ゼロさん、何か心配事でも?
魔力が安定していないようですが…。」
こんな子どもに指摘されて、俺は少し恥ずかしくなる。
そんなにバレバレなのか?
「今日までありがとうな。宿に戻る。」
俺はそう言ってドロシーを見た。
すると、彼女はにっこりと笑って答えた。
「いえ。お役に立てたのなら光栄です。
フィオネさんにもよろしく伝えてください。」



