ゼロの相棒







ジンは、はぁ、と小さくため息をつくと
私の方を見て言った。




「……まぁ、僕が何を言ったところで
決めるのはゼロとフィオネちゃんだもんな。

…僕は二人の一番近くで傍観しているだけだ。」





私は、そう言ったジンに
少し間を空けてから言う。




「ジンのおかげで、自分自身の気持ちに整理がついたわ。

来てくれてありがとう…。」





ジンが、星の町で真実を言わなかったのは

私を“容れ物”にしてまでも元の姿に戻りたい、と願っているゼロの気持ちを大事にしたからなんだよね?






グランだってそうだ。





私が死ぬかもしれないと分かっていながらも、ゼロのことを優先した。




それはゼロを大切に思っている人にとっては、当たり前のことだ。





私は、それに関しては怒ったり、恨んだりなんかしない。






私は、窓から見える願いの塔を見た。






あそこに……ゼロがいる。






私は、心の中でゼロに語りかけた。







ゼロ。




真実を聞いて、あなたと離れて、とても悲しかったけど、やっと……自分の気持ちがまとまったわ。




私は、もう迷ったりなんかしない。







空を見上げると、大きな三日月が、煌々と輝いていた。