ジンの言っていた言葉の意味はよくわからなかったが、たぶん、ゼロにはすべて通じたんだろう。
いつもポーカーフェイスのゼロがあれだけ動揺するのは、私に旅の目的を聞かれそうになった時と、相棒の真相を聞かれそうになった時だけだ。
そんなに私に知られてはまずいことなんだろうか?
私は、都市にいた頃よりもずっと
ゼロの隠している謎について、興味を持つようになっていた。
勝手についてきた分際で、調子に乗ってべらべらと聞くわけにはいかなかったが
ゼロは私のことをなんでも知っている。
私の過去から、家族の死から何もかも。
それに対して、私はゼロのことを少ししか知らない。
それは少し不平等なのではないだろうか?
そろそろ話してくれたって、いいのにな。
その時、胸元に光る小さなネックレスが
ぽぅ、と温かくなるのを感じた。
驚いて見ると、星のチャームがキラキラと光っている。



