彼が扉を閉めると、ゼロがふぅ、と大きく息を吐く。
「やっぱり、あいつは信用ならねえな。
ジンの分まで食っちまおうぜ。」
ゼロが、ぼそ、と呟いた。
私は、ジンは本当は全てを知っているのではないかと思ったが
ジンが言ったことが全てだと思ったので、ゼロに深く追求することはしなかった。
ゼロは、私の方をじっと見ていたが
私が何も言わないでいると
いつものゼロに戻り、何事も無かったかのような雰囲気になった。
私が聞けば、今なら言ってくれるのだろうか。
でも、ゼロは“時がきたら言う”と言ってくれた。
それを待っているだけでは、ダメなのだろうか。
しかし、ここでヘタに踏み込んで、相棒解消なんてことになったら
私はもう生きていけないぐらいのショックを受けるだろう。
こんな最東端の町で置き去りにされても
困る。
私には、魔法が使えないのだから。



