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私が目を覚ますと、そこには初めて見る
天井が広がっていた。



背中にはふかふかのベッドの感触がする。




「お、気がついたか。」




声のする方を見ると、レオがベッドの脇に立っていた。




「別に寝ている間は何もしてないぜ?
今さっき様子を見に来たところだからな」



レオが私を見ながら言った。




「ここは…?」




私の言葉に、レオは「城の中さ。」と
答える。





「ガルシアの暗黒の魔力を至近距離で受けたんだ。


……気を失って当然だな。」





レオはそう言って、ふっ、と微笑む。





「ゼロは?ゼロは無事なの?」





私はハッとして尋ねた。



部屋の中には豪華な家具と、ベッドが一つだけで、ゼロの姿がない。





「安心しな、ゼロなら隣の部屋さ。


先に気がついて、今はダリシーン王と話をしているだろうけどな。」





私はレオの言葉を聞いて、ばっ、と起き上がった。



急いでベッドを降りる。




レオは驚いたように目を見開いた。





ゼロが、ダリシーンを殺そうとしてしまったらどうしよう!


早く行かないと!




手遅れになって、ゼロが牢に入れられでもしたら大変だ。