ゼロの相棒





違うんだ…。


若返りの魔法ならジェノバにかけてあげられたかもしれないと思ったのに。




「家まで送ってやる。」




そう言うと少年はさっ、と私の隣に並んだ。



少年の隣は、なんだか変に緊張する。




「ありがとう…。私の名前はフィオネ。

お礼にあげられるものなんてないけど、おかげで助かったわ。」




私が彼の方を見て言うと、少年は無愛想なままの表情でぶっきらぼうに答えた。




「別にたまたま通りかかっただけだ」




やっぱり、少年らしからぬ態度だ。


さっき言っていたことは本当なんだろう。



魔法使いは悪いイメージしか持っていなかったけど

この少年はいい魔法使いなのかもしれない。




「ねぇ、あなたの名前は?」




私は少年の顔を覗き込みながら言った。




「…ゼロ。」




ゼロ…。




なぜ…彼がこの町を訪れたのか。


この時の私には知る由がなかった。