私が尋ねると、ジェフは辺りを見回しながら答えた。
「ダリシーン王の息子のルークがいつも都市に秘密で遊びに来ているんだけど
近頃、魔族狩りの奴らが頻繁に都市で見かけられてるらしくて。」
ジェフは歩きながら続ける。
「ルークが誘拐されて人質になると厄介だからさ。パトロールしてるんだよ。」
そうなんだ…。
ダリシーンにも子どもがいたのね。
王の子どもって、大変だなぁ。
魔族狩りに命を狙われたりするんだ。
ジェフはそのまま私を見て言う。
「しかも、今日は月に一回、ダリシーンが町に降りてきて、視察をする日だからな。
ガーディアンも気が張ってるんだろ。」
ダリシーンが、この町にいる。
その時、心臓が鈍い音を立てた。
ゼロが鉢合わせてしまったら、どうなるんだろう。
いきなり怒ったりしちゃうのかな……。
心配しながら、ゼロがいないか、周りを
キョロキョロと見ていると、
見覚えのある深い紫色の髪の毛の女性の姿が目に入った。
「あ、ラグナ!買い出し?」
ジェフが女性に声をかけた。



