私たちは、都市の中心部へと向かって歩き続ける。
エドウィンのソリの上からも見ていたが
中心部にそびえ立つ城は、近くに寄るにつれて、その迫力が増す。
大きくて、荘厳だ。
「ここに王様が住んでるのよね……。」
私が、ぽつり、と言うと
隣の空気が少し冷たくなったのを感じた。
「……そうだな。」
ゼロが低いトーンで言う。
あ……。
ゼロの前では、現国王のダリシーンの話題は禁句だった。
なんせ、ゼロにとっては、両親を殺され
姿を少年に変えられた、憎っくき相手なんだものね。
ゼロは……まだダリシーンのことを恨んでいるのだろうか。
この旅の目的って、まさか
ダリシーンへの復讐だったりするのかな。
私が一人で考え込んでいると、ゼロがふと、ある店の前で立ち止まった。
「ゼロ?どうしたの…?」
私は隣の少年を見つめた。



