第3章都市への帰還




「今日はここら辺にテントを張るか。」




星の町を出て、東へと進む私達は
野宿生活を続けていた。




「今日はたくさん歩いたね。次に目指すのは“都市”?」




私はゼロの方を見て尋ねる。




「あぁ。到着までにはまだかかりそうだけどな。」




私はその言葉を聞いて、胸が高鳴る。





都市に行くんだ…!





町を出る前は気にしてもいなかったが、
ゼロと旅をするようになってからはずっと行ってみたいと思っていた。




闇町とは正反対の場所。





ゼロは都市部に行くのを避けているようだったけど



ゼロが目指しているところに行くにはどうしても通らないといけないみたい。






「ねぇ、ゼロ。」






私はずっと気になっていたことを聞こうと、ゼロに声をかける。





ゼロが、ん?と、こちらを振り向いた。






「ゼロが行きたいとこってどこなの?」