私はあなたの猫だった。


その翌日だった。
TwitterのTLにリストカットの画像があった。

私は、リストカット自体に偏見はない。
それに、私も手首を切ったことがある。
ただ私は、それを人に見せて心配してもらおうという考えが嫌いだった。
正直、人のリストカットを見るのは気持ちのいいものではない。

でも、その画像はルイのものだった。

『嘘...』

古傷が見えて初めてではないことに安堵した。
きっと、限度を知っている。

ルイ...?
大丈夫??血止まった??

そんな誰でも言えるようなLINEに返信はしばらくこなかった。

大丈夫だよ。とまった。
ありがとう。

数時間後のこの言葉に私はありえないくらい安心した。

よかった...。
なんかあった??

んーん。
なんもないよ。

ほんとに?

うん。

じゃあ、いいやっ。

みらねこー。
おいでー。

意外と普通な反応に私は少し驚いた。

ねこっ...
にゃー。

ふふっ。
かわいい。

この頃、私はこんなことを言うルイに少し期待していた。
そして、自分の恋心にも気付いていた。


[この人が好き]

確実にそう思っていた。
付き合ってもいないのに依存する私がいた。