「行くな、澪っ…………!」 最後に九条くんが何を言ったのか、私には届かなかった。 振り返らずに走り出し、屋上のドアをバタンと閉める。 「はぁ……はぁ……」と荒い息を漏らしながら無我夢中に走り続けて。 「っ………ふっ…………」 堪えていた涙腺がついに崩壊した。 誰かに見られるわけにはいかないと近くにあった教室にフラフラと入り、ガチャンと鍵を掛けた。 ぼやけた視界に映るのは、高く積み重ねられた教材たち。 資料室……か…………。 ここなら先生も生徒も滅多に来ないしちょうどいいかもしれない。