目深に帽子を被った。
休めと言われての三日間の休日に撮らてたら言い訳も出来ない。
「瑛斗さん。私こうして誰かと買い物行くの初めてなんで、ウキウキしちゃいます。」
ウキウキって今時言うか!?
「ばあちゃんとは?」
「田舎にこんなおしゃれな場所ないですよ。それにおばあちゃん足悪かったから…。」
「そっか…。」
今日はカードで支払うのは止めよう。
サインする時がバレてしまう。
「今日は携帯以外に要る物があるなら買って帰ろう。」
「えっじゃ…。」
「いいよ。なんでも言って。」
「お部屋のインテリア替えてもいいですか?」
「えっ…うん、いいよ。」
「ありがとうございます。」
「でも、なんで?」
「モノトーンの部屋は少し淋しくなるんです。」
「そっか、じゃ好きな様に替えていいよ。あの部屋は向日葵のなんだから。」
「…はい。」
向日葵の頭をポンポンとすると、彼女は俯き顔を赤くした。
「じゃ要る家具とかも揃えるか!?」
「ううん。そんな贅沢いいです。カーテンとベットカバーだけでいいです。」
「そっか…じゃいつでも言って。」
「はい。」
俺たちは携帯を買い、ホームセンターでカーテンとベットカバーを買った。
「あの…あっち見てもいい?」
そう言って指差した先にペットコーナーがあった。
俺が頷くと彼女は小走りに向かい猫が居る前でガラスに張り付いた。
俺が拾った猫は、本物の猫が好きらしい。
向日葵の可愛さに思わず笑ってしまう。
「猫好きなの?」
「両親が生きてた時飼ってたの…真っ白なフワフワの猫。」
「そっか…俺も犬より猫が好き。なんか陽だまりみたいな感じがいいよな。」
「そうですね。」
そう言った顔も俺をたまらなくさせる。
ポケットの中で携帯が震えた。
ディスプレイにはアキの名前。
メールには「今夜来て。」とあった。
俺は向日葵を見た。
体の関係だけの女は無くすべきだと思った。
アキだけが、そんな女じゃない。
きっと女の敵のような男だと自分でも思う。
清算しなきゃいけないと思うと億劫になる。
本当に最低な人間だよな…。
「どうかしたんですか?険しい顔して…」
「いや、何でもないよ。」
「付き合ってくれて、ありがとうございました。」
「じゃ帰ろうか!?」
「はい。」
一緒に帰る人が居るって、なんか幸せなんだと思うと無性に恥ずかしくなった。
家に帰ると向日葵はすぐに台所に立ち御飯を作り始めた。
帰りにスーパーに寄ると俺がリクエストしたオムライスを作るのに材料を買って来てくれた。
スーパーはあまりにも人の距離が近く感じるので、お金を渡して彼女だけに行ってもらった。
「俺、カーテン付け替えとこうか?」
「いいんですか?」
「うん。高いから俺がした方がいいでしょ!」
「じゃお願いします。」
俺の身長が187センチだから、きっと向日葵は160もない小柄な女の子だ。
カーテンレールに届くわけがない。
買ってきたカーテンは淡い黄色でシンプルな花柄のカーテン。
向日葵らしいのかなっと思った。
カーテンに合わせたベットカバーも淡い黄色を選んだ。
俺がこの先も選ばない様な色を向日葵は一目で決めた。
元々のカーテンを外すと微かに良い匂いがしてきた。
自分以外の人間が此処に居て、しかも俺の為に料理をしている。
向日葵が来るまで、この部屋は何も感じなかったのに、今は微かに甘い匂いがする。
向日葵の匂いかなと思うだけで、心臓に悪い。
素早くカーテンを付け替えると、部屋を出た。
リビングに戻る前に瑛斗は風呂場に行くと浴室を掃除し始めた。
この風呂に入る時が来ると思ってみなかった。
殆どシャワーしかしないから、こんな浴室もあるだけに過ぎなかった。
俺と向日葵で入っても余裕だよな…って、考える事がそんなんばっかりだよな。
浴室を洗い風呂を沸かすボタンを押して脱衣所を出た。
リビングに戻ると向日葵は興奮した声でテンション高く話した。
「瑛斗さん!」
「なっ何!?」
「あれ、あれなんですか!?」
向日葵が指差したのは風呂場でつけた風呂を沸かすボタンだった。
「あぁ今風呂入れてるから。」
「急に話すから、びっくりしたんです。42度ですとか言うんだもん!」
「向日葵のとこはなかったの?」
「おばあちゃん家にあんなハイテクな物があるわけないじゃないですか!東京は便利な物がいっぱいあるんですね♪」
はしゃぐ彼女が可愛くて、たまらない。
俺の周りにこんな純粋な女は居ない。
17歳っていうより、小学生だな。
「風呂沸いたら、好きな時に入ればいいから。」
「じゃ瑛斗さんの後に入ります。」
「俺はシャワーだけだから…。」
「それでも後に入りますね。」
「うん。わかった。」
「今御飯炊いてるので、炊けたら作りますね。オムライス!」
「うん!」
「瑛斗さんは、どうしてオムライスが好きなんですか?」
聞かれて一瞬身構えた。
いつかは知る事かもしれない。
いや、知ってて欲しいと思った。
休めと言われての三日間の休日に撮らてたら言い訳も出来ない。
「瑛斗さん。私こうして誰かと買い物行くの初めてなんで、ウキウキしちゃいます。」
ウキウキって今時言うか!?
「ばあちゃんとは?」
「田舎にこんなおしゃれな場所ないですよ。それにおばあちゃん足悪かったから…。」
「そっか…。」
今日はカードで支払うのは止めよう。
サインする時がバレてしまう。
「今日は携帯以外に要る物があるなら買って帰ろう。」
「えっじゃ…。」
「いいよ。なんでも言って。」
「お部屋のインテリア替えてもいいですか?」
「えっ…うん、いいよ。」
「ありがとうございます。」
「でも、なんで?」
「モノトーンの部屋は少し淋しくなるんです。」
「そっか、じゃ好きな様に替えていいよ。あの部屋は向日葵のなんだから。」
「…はい。」
向日葵の頭をポンポンとすると、彼女は俯き顔を赤くした。
「じゃ要る家具とかも揃えるか!?」
「ううん。そんな贅沢いいです。カーテンとベットカバーだけでいいです。」
「そっか…じゃいつでも言って。」
「はい。」
俺たちは携帯を買い、ホームセンターでカーテンとベットカバーを買った。
「あの…あっち見てもいい?」
そう言って指差した先にペットコーナーがあった。
俺が頷くと彼女は小走りに向かい猫が居る前でガラスに張り付いた。
俺が拾った猫は、本物の猫が好きらしい。
向日葵の可愛さに思わず笑ってしまう。
「猫好きなの?」
「両親が生きてた時飼ってたの…真っ白なフワフワの猫。」
「そっか…俺も犬より猫が好き。なんか陽だまりみたいな感じがいいよな。」
「そうですね。」
そう言った顔も俺をたまらなくさせる。
ポケットの中で携帯が震えた。
ディスプレイにはアキの名前。
メールには「今夜来て。」とあった。
俺は向日葵を見た。
体の関係だけの女は無くすべきだと思った。
アキだけが、そんな女じゃない。
きっと女の敵のような男だと自分でも思う。
清算しなきゃいけないと思うと億劫になる。
本当に最低な人間だよな…。
「どうかしたんですか?険しい顔して…」
「いや、何でもないよ。」
「付き合ってくれて、ありがとうございました。」
「じゃ帰ろうか!?」
「はい。」
一緒に帰る人が居るって、なんか幸せなんだと思うと無性に恥ずかしくなった。
家に帰ると向日葵はすぐに台所に立ち御飯を作り始めた。
帰りにスーパーに寄ると俺がリクエストしたオムライスを作るのに材料を買って来てくれた。
スーパーはあまりにも人の距離が近く感じるので、お金を渡して彼女だけに行ってもらった。
「俺、カーテン付け替えとこうか?」
「いいんですか?」
「うん。高いから俺がした方がいいでしょ!」
「じゃお願いします。」
俺の身長が187センチだから、きっと向日葵は160もない小柄な女の子だ。
カーテンレールに届くわけがない。
買ってきたカーテンは淡い黄色でシンプルな花柄のカーテン。
向日葵らしいのかなっと思った。
カーテンに合わせたベットカバーも淡い黄色を選んだ。
俺がこの先も選ばない様な色を向日葵は一目で決めた。
元々のカーテンを外すと微かに良い匂いがしてきた。
自分以外の人間が此処に居て、しかも俺の為に料理をしている。
向日葵が来るまで、この部屋は何も感じなかったのに、今は微かに甘い匂いがする。
向日葵の匂いかなと思うだけで、心臓に悪い。
素早くカーテンを付け替えると、部屋を出た。
リビングに戻る前に瑛斗は風呂場に行くと浴室を掃除し始めた。
この風呂に入る時が来ると思ってみなかった。
殆どシャワーしかしないから、こんな浴室もあるだけに過ぎなかった。
俺と向日葵で入っても余裕だよな…って、考える事がそんなんばっかりだよな。
浴室を洗い風呂を沸かすボタンを押して脱衣所を出た。
リビングに戻ると向日葵は興奮した声でテンション高く話した。
「瑛斗さん!」
「なっ何!?」
「あれ、あれなんですか!?」
向日葵が指差したのは風呂場でつけた風呂を沸かすボタンだった。
「あぁ今風呂入れてるから。」
「急に話すから、びっくりしたんです。42度ですとか言うんだもん!」
「向日葵のとこはなかったの?」
「おばあちゃん家にあんなハイテクな物があるわけないじゃないですか!東京は便利な物がいっぱいあるんですね♪」
はしゃぐ彼女が可愛くて、たまらない。
俺の周りにこんな純粋な女は居ない。
17歳っていうより、小学生だな。
「風呂沸いたら、好きな時に入ればいいから。」
「じゃ瑛斗さんの後に入ります。」
「俺はシャワーだけだから…。」
「それでも後に入りますね。」
「うん。わかった。」
「今御飯炊いてるので、炊けたら作りますね。オムライス!」
「うん!」
「瑛斗さんは、どうしてオムライスが好きなんですか?」
聞かれて一瞬身構えた。
いつかは知る事かもしれない。
いや、知ってて欲しいと思った。